これからピルを内服しようと考え中の方がいらっしゃると思います。
ピルは避妊のため、あるいは生理に伴う諸症状を緩和するために内服する薬ですが、飲み続けることが必要になります。すると、やはり気になるのがコストです。
できる限りコストを下げて手に入れるための方法を解説します。
ピルの入手方法
先ずはピルを手に入れるためにはどのような方法があるのかをまとめましょう。
主要入手方法
スタンダードなピルの入手方法は主に二種類あります。
▼1つ目:産婦人科のクリニックや病院を受診
産婦人科のクリニックや病院を受診して診察を受けることで処方を受ける方法です。
口コミを聞くことで受診するクリニックを決めることもできますし、インターネットでも調べることができますから、自分の住んでいるところや日常生活の中でよく行く場所の近くなど、都合のいい場所で処方を受けられるように調べると良いでしょう。
▼2つ目:オンラインでの処方
2つ目は、オンラインで処方を受ける方法です。
様々なオンラインサービスが、診察から処方までを全てオンラインで完結するようにできています。もちろんインターネットで調べて探すのが良いです。サイトによっては専用のアプリを用意しており、様々な手続きが非常に楽になるようになっています。
注意点
推奨はしませんが、海外から個人輸入をするという方法もあります。
しかし、薬がニセモノである可能性や、送料がかかるのでむしろ効果になってしまうなどの欠点もあります。診察がなく手に入れられるという利点は一応ありますが、それ以上に欠点が多すぎるため、やめた方が良いでしょう。
以前だと国内処方であれば診察に行くのが面倒という欠点がありましたが、オンラインで処方を受けることができるようになった現在ではその欠点もなくなっていますから、無理をして個人輸入をする必要はないでしょう。
コスト
では、実際にどれぐらいのコストがかかるのか紹介していきます。
保険診療と自由診療
まずは保険診療と自由診療の違いを考えていきましょう。
保険診療は、健康保険を使用する事で、自己負担額をかなり抑える事ができる支払い方法です。
大抵の方は3割負担ですから、7割は保険から支払われ、3割を自分で支払うことになります。
自由診療であれば、全額を自分自身で支払うことになります。
であれば全て保険診療で支払いしたいと思うのが普通だと思いますが、ピルの処方は基本的には保険適応外となります。
健康保険は病気の治療のために使用すると言う事になっているため、避妊のためという目的には適応になりません。
そのため、病気の治療のための処方であるピルのみが保険適応となります。
現在のところ、超低用量ピルといって、月経困難症や月経前症候群といった病気に対して使用できるピルのみが保険適応となります。
このピルは、避妊効果は不十分ですから、避妊を目的とする場合は自費で低用量・中用量ピルを処方してもらう事が必要になります。
これらの月経に伴う諸症状を気にしてピルの処方を希望される場合は、ぜひとも超低用量ピルを保険で処方してもらう事を考慮しましょう。
オンライン/対面診断比較
ピルのシートの値段はオンラインでも対面でもあまり変わりません。
だいたい低用量ピル1ヶ月分で3,000円程度プラス税金ぐらいになります。それに、診察料が加わってきます。
対面の場合には、診察料として1,000円から3,000円程度かかってきます。診察料は毎回かかってくることがほとんどになります。
一方で、オンライン診療は診察料が初回のみ、あるいはメデリピルのように初回も必要ないというサイトもあります。また、ピルを定期注文する事で割り引かれるサイトも多いため、合計金額としてはオンライン診療が安くなることが多いです。
それぞれのメリット・デメリット
それぞれのメリット・デメリットを表にまとめました。
メリット | デメリット | |
対面 | ・副作用が出た場合や飲み方を変えたい場合に相談できる
・ピルの処方以外でも診察を受けることができる |
・クリニックまで足を運ぶ必要がある
・クリニックの営業時間以外には受診できない ・オンラインより値段が高い |
オンライン | ・自宅で処方を受けることができる
・診察時間に制限がない ・対面より値段が安い ・診察回数を減らすことができる(まとめて処方) |
・副作用が出たときに今後の内服について相談することが難しい
・ピルの処方以外には診察を受けることができない |
値段だけではなくご自身の生活、症状などに合わせて受診方法を選ぶと良いでしょう。
不安や心配を感じたら
ピルを初めて内服するという場合は特に、不安や心配を感じている方も多いと思います。
そういう場合は最初は対面でしっかりと頻回に診察を受けながら内服するという方法も良いでしょう。
オンラインでも毎月診察を受けて処方を受けるという事もできますが、その場合は対面よりも高くなってしまうと言う可能性があります。また、性病検査など他の事ができませんから、それらの診察を希望されるなら対面診察が良いでしょう。
そうでない場合や、既にピルを内服して特徴が分かっていらっしゃる方などは、最初からオンライン診療でもかまわないでしょう。
オンライン処方を検討している場合
オンライン処方を検討された場合は、実際にどのように診療を受けると良いのでしょうか。
オンライン処方の流れ
オンライン処方を受ける場合は、まずは各種サイトを確認し、それぞれの特徴を確認しましょう。
診察の頻度、定期購入を含めたプランの豊富さ、値段などを比較しましょう。
実際に利用するクリニックを決めた後は、それぞれのサイトに記載のある手順で申し込みをして利用していきましょう。
サイトによってはそのまま登録を進める場合もありますし、アプリの利用を支持される場合もあります。
よくある質問
オンライン処方について、よくある質問をまとめていきます。
オンライン処方で、ちゃんと医師が診察するの?
現在多くの方が利用しており検索でも上位に来るようなサイトは、実際にクリニックに勤務する医師が診察を行ったり、提携している医師が診察する場合は医師であることを確認したりしてから実際に診察を行っています。
例えば、メデリピルは「提携医療機関の現役産婦人科医によって診療されます」と、クリニックフォアは「クリニックフォアに在籍している医師が診察」と明記しています。
ピルが郵送だと、送料はかからないの?
確かに送料がかかるサイトももちろんありますが、送料無料のサービスもあります。
ご利用前に送料がどのようになっているのか確認してみましょう。
ピルにも複数種類あるみたいだけど、どれを選べば良いの?
同じ低用量ピルでも、複数種類ピルが発売されています。国産、外国産や、ホルモンの濃度が微妙に違うなど製品によって特徴がありますが、どれを選んでもあまり効果に差はありません。目的に合ったピルを選ぶためには、診療の際に健康状態やピルを服用する理由などをしっかり伝えましょう。
ピルの処方に血液検査は必要なの?
血液検査は必須ではないですが、ピルの服用による血栓症やその他の副作用のリスクがあるため、定期的に検査することが推奨されています。
おすすめ3選
おすすめのオンライン処方サービスを表にまとめました。
クリニック名 | 特徴 | 価格 |
クリニックフォア | ・アプリ不要でスマホやPCで操作可能 ・初診から薬の処方可能 ・薬は最短当日発送翌日到着 |
初回診察料1,650円+送料550円 (定期配送は15%オフで月々2,783円〜) |
スマルナ | ・アプリで診察予約から薬の郵送まで完結 ・チャットで医師や助産師に女性特有疾患や、女性の悩みを相談できる ・薬は最短当日発送翌日到着 |
低用量ピル:2,380円〜 中用量ピル:2,900円〜 アフターピル:9.480円〜 |
DMMオンラインクリニック | ・産婦人科医と薬剤師監修のもと薬を処方 ・最短当日到着 ・当日診察も可能 |
診察料0円、送料550円 低用量ピル:3,179円〜(1シート) ※ピルの種類によって異なる |
対面診断の場合
対面診断の場合はどのように診察を受けて利用すれば良いのでしょうか。
クリニックの探し方
最近ピルの処方はオンラインが主になってきているため、やや探しにくくなった印象があります。
「ピル クリニック 対面」などのキーワードで地域を限定して検索すると見つかりやすいでしょう。
この際に、口コミを確認できると非常に参考になると思います。また、ピルのことですから産婦人科医の中でも女性の方が理解してくれる可能性が高いと思われる場合は、女性医師が診察してくれるという事を売りにしているクリニックを探すと良いでしょう。
定期的に通える範囲が良い
ピルを内服するとなると、継続して内服する事になります。そのため、いくら評判が良くても遠くてなかなか通えない場所のクリニックにしてしまうと、2回目以降の受診がなかなか大変になってしまいます。
もちろん自宅の近くのクリニックを選べると良いですし、そうでなくても例えば乗り換えなしに行けるとか、よく行く施設の近くにあるとかの理由で選ぶのも良いでしょう。
その他自分の体調管理のため
ピルを使用すると若干の体調変化が起こってきます。そのため、様々なアプリを使用して体重や基礎体温などの基本的な体調管理を行うのが良いでしょう。
また、対面のクリニックだと性病検査など種々の検査も行ってもらえます。必要に応じてやってもらえば良いでしょう。
まとめ
この記事の内容をまとめます。
ピルの入手方法とコスト
ピルを入手するためには対面のクリニック受診と、オンライン処方との方法があります。 オンライン処方を受けられるサイトには「メデリピル」、「スマルナ」、「クリニックフォア」などがありますので、それぞれの特徴を比較して自分にあったサイトを選びましょう。
コストでは近年はオンライン処方で定期処方の方が安くなる傾向にありますが、単回のみの場合は送料を含めると対面の受診の方が安くなる場合があります。
ただし、対面でなければ享受できない利点も種々ありますから、自分の希望に合わせて選ぶのが良いでしょう。
自分にあった方法を考えましょう
コストももちろん、受診の継続性、その他の条件など、個人個人でぴったりの方法は異なります。
ぜひともご自身に合ったピルの処方方法を見つけて、健康な生活を手に入れましょう。