低用量ピルって?どんな効果があるのか・副作用はあるの?などなど、分かりやすく解説します。

ピルを内服しようとしたとき、様々な種類があって迷う方もいらっしゃるでしょう。
実際に低用量ピルはどのような効果があるのかについて解説しましょう。

低用量ピルとは

ピルには(超低用量ピル)、低用量ピル、中用量ピル、アフターピルがあります。その中でも低用量ピルは、避妊と生理に伴う諸症状を改善するために使用するピルです。実際どのようなもので、どのような効果が期待できるのかについて解説します。

概要

女性には生理を中心とした性周期が存在します。

性周期は排卵と、子宮内膜の発達・脱落によって妊娠をするためのシステムとして28日程度を一つの周期として存在しています。この性周期をコントロールしているのが女性ホルモンになります。

女性ホルモンにはエストロゲン、プロゲステロンという2種類が主なものとして存在します。いずれも卵巣から分泌されますが、その分泌には脳から分泌される女性ホルモンの分泌をコントロールするホルモンと、卵巣自体の発達の周期によってコントロールされています。

ピルは、エストロゲンとプロゲステロンを合わせた製剤です。内服して外部から補充してやることで、これらのホルモンの分泌をコントロールすることで性周期を調節し、種々の症状の改善を期待します。

低用量ピルとは

低用量ピルは、エストロゲンの量が50㎍より少ないものと定義されています。このピルは、21日内服して7日間休薬するという飲み方を続けることで効果を得ます。

女性ホルモンを補充するのですから、かえって女性ホルモンによって起こってくる生理などの諸症状が強くなるのではないか?と思われるかもしれません。しかし、実際にはそのような事は無いのです。

もともとエストロゲンやプロゲステロンが非常に少ないと、脳からそれらのホルモンを多く分泌する様に指令をするホルモンが分泌されます。このホルモンの刺激があると、エストロゲンやプロゲステロンが非常に多く分泌される事になるのです。

低用量ピルは、少量のエストロゲンやプロゲステロンを補充することにより脳からのホルモン分泌を逆に抑える事で、大量にエストロゲンやプロゲステロンが分泌されないようにするのです。

期待効果

前述のように低用量ピルを内服している間は体内からのホルモンの分泌をが抑えられます。するとその間、薬剤に含まれるエストロゲンの効果で子宮内膜は増殖して肥厚しますが、低用量ですので元々の性周期で見られるほどの子宮内膜の発達は起こりません。

そして休薬期間になると、子宮内膜の増殖が抑制される事で脱落してきます。一般的な生理と同じ反応ではありますが、子宮内膜の増殖は少量ですから、出血量や生理痛、PMSなどの症状は軽度となります。また、排卵は起こしませんので避妊効果も得られます。

このようにして、ピルを内服することで生理に伴う諸症状を限りなく少なくすることができるのです。

副作用はあるの?

主な副作用

ピルの副作用としては、悪心、嘔吐、不正出血、頭痛、乳房の張りなどがあります。この症状は、飲み始めに起こる事が多く、定期内服を続けると2-3クール程度で軽減してくることが多いとされています。また、浮腫(むくみ)もよく起こります。

重大な副作用

ピルの重篤な副作用として血が固まりやすくなると言う事があり、血栓という血の塊ができてしまうことがあります。そのため、喫煙をしていたり、何らかの病気があったりして血が固まりやすい場合には内服できなくなります。

副作用がでたときには?

副作用が出た場合、軽いものであればそのまま内服を続けることが多くなります。内服し続けることで症状が緩和してくることが多いからです。

しかし、血栓症であったり、それ以外の副作用でも非常に重度な症状が出てきたりした場合には内服を中止する必要があります。

低用量ピルを服用した人の体験談

低用量ピルを飲む時の注意点

便利な低用量ピルですが、注意点もあります。

併用して服用してはいけない薬

低用量ピルを内服している際に併用してはいけないものがあります。それは、抗てんかん薬と抗結核薬、抗HIV薬です。

いずれも重要な薬剤で、なかなか代替薬もないですから、ピルの内服の方を諦めざるを得ないという実情があります。

また、セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)の使用にも注意が必要です。あまり聞いたことがないかもしれませんが、ダイエット系のお茶にも含まれていることがあります。この薬草も、ピルの効果を減弱させてしまいますから内服をやめた方が良いです。

このセントジョーンズワートは使用しなくてもよい場面の方が多いですから、ピルの内服を優先する場面が多くなるでしょう。

飲み忘れたときは

ピルのシートは何日飲んだのか分からなくなるのを防ぐために、3週間分のピルと1週間分の無成分の偽薬が1シートになっています。

ですので、偽薬を飲み忘れても問題にはなりません。その後の内服日数を忘れないようにだけしましょう。しかし、偽薬ではなくピルを飲み忘れたときには注意が必要です。

1日のみ飲み忘れた場合は、飲み忘れた分をすぐに内服し、以後はもとの予定通りの内服をすれば大丈夫です。

2日飲み忘れたときは、すぐに飲み忘れた2錠を内服し、以後はもとの予定通りの内服をしましょう。このとき、出血が見られる場合があります。体内のエストロゲン、プロゲステロンの量が少なくなり、限定的な消退出血が起こるためです。

2錠内服の再開によりホルモン濃度は安定し、元通りの作用を期待できます。

3日飲み忘れをしてしまうと、完全に消退出血を起こしてしまいます。
こうなると、月経周期が一端リセットされてしまいますから、再度飲んでも効果が得られません。一度元通りの生理周期を経てから再度内服を開始する事になります。

生活面で気を付けること

先ほど説明した通り、ピルの副作用で重要なものとして血栓症があります。
特に喫煙は血栓症を増悪させますから、ピル内腹中は禁煙が必要です。もともと35歳以上かつ1日15本以上喫煙している場合にはそもそもピルの処方がされません。

また、肥満も血栓症のリスクですから無理のない程度での減量が勧められます。

まとめ

低用量ピルについて解説してきました。内容をまとめましょう。

概要と効果

低用量ピルは、21日内服、7日休薬を繰り返す薬です。これにより、避妊効果の他、生理に伴う不快な症状を抑える事ができます。休薬期間には消退出血が起こりますが、通常の生理よりは少なくなります。

副作用としては悪心、嘔吐、不正出血、頭痛、乳房の張りなどがありますが、飲み続けると改善します。一方で、血栓症という重篤な副作用もありますから、注意が必要です。

人気の入手方法

ピルは医薬品ですから診察のあとに処方を受けることになります。病院やクリニックで処方を受けることもできますが、オンラインで診察、処方を受けることもできます。

とくにオンライン処方はいつでもどこでも受診して処方を受けることができますし、定期購入などで割引がされることもあるため、非常に便利です。

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それぞれに特徴があるため、自分に合ったクリニックを見つけられると良いでしょう。