【アフターピル】種類別ピルの飲み方と飲み忘れた場合の対処法を徹底解説【低用量ピル】

ピルの飲み方【低用量ピル】

低用量ピルは避妊や月経困難症・月経前症候群(PMS)の軽減目的で服用します。

基本の飲み方

性行為の有無にかかわらず、毎日服用することで避妊効果が高まります。
女性ホルモンのバランスを一定に保つことで避妊効果が期待できるため、できるだけ同じ時間・タイミングに服用します。

低用量ピル種類別の飲み方

低用量ピルを服用するときには「28日間を1周期(サイクル)」として考えます。
28日のうち21日間は女性ホルモンの含まれる実薬を服用し、残りの7日間を偽薬を服用するか、何も服用しないかで服用する薬のタイプが異なります。

「21日間服用タイプ」
生理が始まって1~5日目にピルの服用を開始し、21日間続けてピルを服用します。22~28日目は何も薬を服用しない休薬期間を設けます。

「28日間服用タイプ」
21日間女性ホルモンの含まれるピルを服用し、7日間は女性ホルモンの含まれない偽薬を服用します。継続的に服用するため、飲み忘れや休薬期間後の服用再開忘れがおこりにくいという特徴があります。

土日に生理がこないようにしたい!おすすめの「Sundayスタート」を解説

ピルの服用を開始する日を調整すれば、土日の旅行やデートなど、大切な予定の日には生理がこないようにできます。おすすめの服用方法は「Sundayスタート」です。

Sundayスタートとは、日曜日にピルを飲み始める方法です。
ピルの休薬期間におこる消退出血は4週目の平日におこるため、土日に生理がくるのを避けられます。

Sundayスタートを始めた直後は避妊効果は高くありません。
新しいシートの1週目までは、コンドームなどの他の避妊方法をおすすめします。

またSundayスタートでは、服用開始のポイントがあります。

*Point
・1シート目は生理が終わって初めの日曜日から飲み始める
・月~土曜日の間に生理がきたら、次の日曜日から飲み始める
・日曜日に生理がきたら、その日から飲み始める

 
「いつから飲んだらいいの?」とわからなくなってしまった時は、かかりつけ医師に相談して適切なタイミングで服用を開始しましょう。

低用量ピルを飲み忘れた!どうしたらいい?

ピルは「絶対に飲み忘れない」のが大原則です。
しかし忘れてしまうことは、誰でもおこりうることです。
ここからは低用量ピルを飲み忘れた場合の対処方法や注意点を解説します。

低用量ピルを飲み忘れたときのリカバリー方法

1日だけ飲み忘れた場合には、気づいた時点で1錠服用します。次の日のピルと同時に2錠飲んでもかまいません。

ただし、2錠以上のみ忘れてしまったら、そのシートの残りは飲まないようにします。
一旦、ピルを中止して次の生理が始まった1~5日目から、新しいシートのピルを飲み始めてください。

新しいシートを7日間続けて飲むまでは、避妊効果は大きく低下しているため他の避妊方法を併用しましょう。

休薬を再開し忘れたときのリカバリー方法

休薬期間は7日間が基本です。1日飲み忘れて休薬が8日間になってしまったら、すぐに1錠服用し1日に合計2錠服用してください。

もし、2日飲み忘れて休薬が9日間になってしまったら、すぐに1錠服用し1日に合計2錠服用してください。休薬期間が通常よりも長くなると避妊効果は大きく低下します。

その理由は、エストロゲンやプロゲステロンの効果がなくなることで、排卵がおこってしまうかもしれないからです。7日連続でピルを服用するまで性行為を避ける、コンドームなどの避妊方法を併用する、アフターピルの使用の検討をするなどして妊娠しないように注意しましょう。

休薬期間の注意点

7日間まったく薬を服用しない、21日タイプのピルを服用している人は服用開始を忘れやすいといわれています。
スマートフォンでアラームをかけたり、手帳やカレンダーに記載したりして、服用開始する日を忘れないようにしましょう。

ピルを休薬しても生理が来ない場合は?

7日間の休薬期間には、消退出血とよばれる生理のような出血が必ずおこります。
しかし生理が来ない場合には、次のような可能性が考えられます。

●休薬期間に服用する偽薬ではなく、実薬を飲んでいた
●妊娠していた

まずは正しく休薬しているかを確認し、速やかに医師の診察を受けましょう。

ピルの飲み方【アフターピル】

避妊をしなかったり、避妊に失敗したりしたときに服用し排卵がおこらないようにしたり、受精卵が着床しないようにしたりする効果が期待できます。

基本の飲み方

アフターピルは性行為後に速やかに服用することで、高い避妊効果が期待できます。
できるだけ24時間以内に服用しましょう

アフターピルの種類別飲み方

薬によって異なる2種類の服用方法があります。

・性行為後、72時間以内に2錠内服し、その12時間後に2錠内服する
・性行為後72時間以内に1回内服する

服用の注意点や服用後の過ごし方

最大の注意点は、性行為後に速やかに服用することです。
とくに72時間をすぎると、避妊効果は大きく低下するため、服用のタイミングに注意しましょう。

眠気や不正出血、つぎの生理周期がずれるなどの副作用がみられることがあります。
不安な時はかかりつけ医師に相談しましょう。

そもそもピルの仕組みはどうなっているの?

ピルには「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2種類の女性ホルモンが含まれています。
これらの女性ホルモンには生理や排卵を調整する働きがあります。

ピルを服用すると女性ホルモンの分泌のリズムをコントロールできます。
さらに体内では次のようなことがおこり、高い避妊効果も期待できるのです。

●排卵がおこらなくなる
●子宮内に精子が入りにくくなる
●子宮内に受精卵が着床しやすい環境にならない

ピルの飲み方が厳密に決まっている理由

ピルは服用する日付によって、薬に含まれているプロゲステロンやエストロゲンなどの女性ホルモンの量が異なっています。

排卵を抑えた状態を維持し妊娠しにくい環境を整え、体内の女性ホルモンの量を安定させるためにピルの飲み方は厳密に決まっているのです。

まとめ

低用量ピルは「21日間の実薬と7日間の休薬を1つの周期」と考え、シートに記載されている日付どおりに服用します。
また、アフターピルは性行為後できるだけ速やかに、遅くとも72時間以内に服用することで避妊効果が期待できます。

ピルを飲み忘れても1日であれば問題がありません。
しかし2日以上飲み忘れたら、避妊効果は大きく低下しますし、次の生理が始まるまでピルの服用ができなくなります。
望まない妊娠をさけるためにも、正しくピルを服用するようにしたいですね。