生理は周期的に来る事が多いものですが、多少の前後はよくあるものです。
では、生理が予定よりも来ない場合はどれぐらいが異常で、どのような原因があるのでしょうか。
解説します。
生理がこない!
生理が来ないという症状でこのページを見ている人は多くいると思います。
では、どれぐらい生理が来なければ異常なのでしょうか。
生理の異常にはどのようなものがある?
生理の異常は様々です。正常な生理は27日であるとか、30日であるとか、その日とそれぞれで決まったリズムになっている事が多いのですが、普段からそのようなリズムがずれている人もいますし、普段はリズム正しく来ているのにある時突然生理のリズムが狂ってしまう人もいます。
生理の周期の異常は様々あります。
まず、頻発月経について軽く触れておきましょう。月経のような出血が頻回にある事を言います。
この場合、実際には排卵に伴う出血である実際の月経ではなく、無排卵性の出血である事が多いのです。
また、出血がいつも10日以上と長引く場合も、正しく月経が起こっていない可能性があります。
このような月経の場合には早めに病院を受診しましょう。
月経周期が非常に長く、いつも40日以上経ってから次の月経がおこる事を稀発月経と言います。
排卵がスムーズにおこっていない可能性がありますから、このような遅れがある場合も病院を受診しましょう。
月経が90日以上来ない場合は無月経となります。
何かしらのホルモンの異常や、卵巣など女性器の異常の可能性があります。
病院を受診しましょう。
それ以外の月経のリズムがずれているものを生理不順と言います。
生理不順には、生理のタイミングのズレだけではなく、持続日数がおかしいものも含めた言葉になります。
具体的には生理不順とは、月経周期が25-38日、周期のズレがあっても6日以内、月経の持続が3-7日という条件を満たさない場合に呼ばれます。
一度生理不純な程度であれば様子見でもかまいませんが、何ヶ月も続く場合はやはり何かしらの異常を来している可能性が考えられますから、病院を受診すると良いでしょう。
妊娠の心当たりがある方は
生理が来ない、遅れるとなると、妊娠の心当たりがある場合には妊娠の可能性を考慮して検査することをお勧めします。
妊娠検査薬が使用可能なタイミングとしては、生理が実際に始まると考えられる日から7日経過した日になります。
この日以前では、妊娠していても陽性に出ない可能性があります。
ですから、生理の遅れが妊娠のためかもと考えるのであれば、1週間の遅れが1つの目安になると言えるでしょう。
生理がこないor遅れる要因は?
生理が来ない場合、どのような原因が考えられるでしょうか。
生理のリズムの乱れは、ほとんどがホルモンバランスの乱れです。
では、どのような原因でホルモンバランスは乱れるのでしょうか。
ストレス・疲労
ストレスや疲労は生理不順の原因として最もよく診られます。
女性ホルモンは卵巣から分泌されますが、分泌するのは脳の視床下部から分泌されるホルモンが卵巣を刺激することによります。
脳の視床下部は精神的な影響を非常に強く受けてホルモンの分泌が左右されます。
そのため、ストレスや疲労が体に負担をかけると、視床下部からのホルモン分泌が低下し、ホルモンバランスが乱れます。
その結果、卵巣からの排卵やホルモンの分泌に不具合が起き、生理不順となります。
急激なダイエットや激しい運動
ホルモン分泌はカロリーを必要とする生理現象です。ですので、体の摂取カロリーよりも消費カロリーがかなり多い状態となってしまうと、ホルモン分泌が不安定になります。
特に急激なダイエットを行った場合は、必要なエネルギーだけではなく栄養素も不足しますから、ホルモンがなかなか分泌されず、生理不順となってしまいます。
また、女性ホルモンは骨にカルシウムを維持する働きをしたり、免疫を維持したりと言った作用を持っています。
急激なダイエットや激しい運動によってホルモンの分泌が低下してしまうとこれらの作用が弱くなり、骨が弱くなったり免疫力が低下したりしてしまいます。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、その名の通り卵巣に嚢胞という腫瘤がたくさんできる病気です。
嚢胞自体は中身がほぼ水分の液体ですから、それ自体が影響して体に悪影響を及ぼすわけではありません。
しかしPCOSが問題となるのは、卵巣で男性ホルモンが多く作られてしまうことにあります。
男性ホルモンが増加することで多毛や声質の変化が起こるほか、卵巣から卵子が分泌されにくくなってしまい、また性周期が乱れて月経不純や月経停止などがおこります。
更年期
更年期というのは中年女性におこる事です。
卵巣からの女性ホルモンの分泌が減少することで精神情動障害のほか、生理不順、骨の脆弱化、免疫不全などが起こってきます。
基本的には、だいたい40歳から50歳ごろに起こってきますが、稀にそれより早期に更年期になる事があります。
それぞれの要因の対策
上記の様な原因に対して、それぞれどのように対策をするのかまとめます。
ストレスや疲労に対する対策
この問題に対する対策は非常にシンプルで、ストレスをなるべくためないようにして休息をよく取ることになります。
とはいえ、なかなか現代社会ではすぐにストレスのない生活をして休息を取るというのは難しいものです。
そこでお勧めなのが、寝る前のストレッチです。10分程度で良いので、息が上がらない程度にゆっくりと体を動かしましょう。
体を動かすことはそれ自体でもストレスの改善になりますし、体をほぐすことでストレスがたまりにくい体になります。
また、寝る前に行う事で寝付きを良くし、睡眠の質を良くすることで疲労の改善に役立ちます。
是非お試し下さい。
急激なダイエットや激しい運動の対策
こちらは、それぞれをやめるように気をつける事が必要十分な対策になります。
特に食事摂取量を減らしたり、栄養が偏ったりするような食事制限を伴うダイエットは、カロリーの不足だけではなく栄養バランスの崩れから生理不順だけではなく様々な体の不調の元になります。
原料を目指す場合は適切な食事をした上で有酸素運動の量を増加させることで目的に向かうようにしましょう。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の対策
この病気に対する対策は個人でできるものはほとんどありません。
病院で薬を処方してもらったり、場合によっては手術で嚢胞を開窓したりする事で状態の改善を図ります。
早期に治療することで良い結果をもたらしますから、症状を確認して怪しいと思ったら早期に病院を受診しましょう。
更年期
更年期に女性機能が低下し、月経がなくなるのは仕方が無いことと言えるかもしれません。
しかし、精神的な不安定や骨の脆弱化などを防ぐために、ホルモン補充療法が有効となります。
気になる方は婦人科を受診しましょう。
生理周期が安定しにくい方は
生理周期が不安定な人はどのように対処すれば良いのでしょうか。
ピルがおすすめ
生理周期を安定化させるにはピルがお勧めです。妊娠を期待している場合は使用がややためらわれますが、そうでなければ低用量ピルを使用することで予定通りの日に生理を起こすことができます。
また、中用量ピルであれば生理の周期をずらすことも可能です。
ピルの仕組みは?
ピルは、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンからできています。
もともとこれらの女性ホルモンは卵巣から分泌されますが、分泌は脳から分泌されるホルモンの刺激によります。
脳からのホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンが血中にある程度の濃度以上あると分泌されなくなりますから、ピルを内服することで体内の女性ホルモン並びに脳からのホルモンの分泌を抑制することができます。
また、エストロゲンが作用すると子宮内膜は肥厚します。
しかしピルで補充される程度のエストロゲンでは普段の月経程度の子宮内膜の肥厚はおこらず、薄く肥厚するのにとどまります。
そして3週間のピルの内服後休薬すると、エストロゲンの減少に反応して子宮内膜が脱落します。
これが月経の出血となります。
このように、ピルを内服すると月経が来るタイミングを固定することが出来、安定した月経を得る事ができます。また、月経量を少なくすることもできますから、普段から過多月経や月経痛が強い場合にも有効な手段となります。
ピルの簡易Q&A
〇ピルはどこでもらえますか?
→産婦人科で処方を受けることもできますが、オンラインでも処方を受けることが可能です。
〇価格は?
→避妊を目的としたピルは自費診療となりますが、月経異常を対象としたピルであれば保険がききますので安くなります。
〇副作用は?
→エストロゲンとプロゲステロンが補充されたことによる軽い吐き気や不正出血、頭痛、乳房の張りなどが見られることがあります。
オンラインで処方を受けられるクリニック
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まとめ
生理が来ない悩みについてまとめます。
生理が遅れる要因
生理が遅れる要因としてはストレス、疲労、過度の運動やダイエットの他、多嚢胞性卵巣症候群や更年期などの病的原因が挙げられます。
また、妊娠も生理が遅れる要因となります。
生理が遅れる要因の対策
病的なものを除くと、ストレスや不安定な生活が原因になる事が多くあります。
可能な限り規則正しい生活を送り、十分な栄養を取るようにしましょう。
まとめ
生理が遅れる原因と対策についてまとめました。
もし種々の対策をしても生理が遅れる場合はピルの処方など対策がありますから、産婦人科を受診してみましょう。