pmsがひどいのはなぜ?これって病気なの?

pms 女性

pmsとは?

pmsがひどいかどうかについて知る前に、まずはpmsがどういった状態なのかについてご紹介します。

 

pmsとは

pmsとは、Premenstual Syndromeの略称で日本語では月経前症候群といいます。

日本産婦人科学会によるとpmsは「月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状」で、月経が来るとともに症状が軽快もしくは消失するものと定義しています。

生殖年齢にある女性の約50%がpmsと診断されており、なおかついるという調査データもあり、女性の2人の1人がpmsであると考えられているのです。

 

特に思春期の女性ではpmsがより多いとの報告もあり、若い女性ほどpmsがより深刻であることが伺えます。

 

pmsの症状は?

pmsの症状は身体面、情緒面、自律神経面の3つが軸となります。主な症状は次の通りです。

情緒面

・不安

・眠気

・集中力の低下

・睡眠障害(寝すぎる、起きれない、寝付けない、夜中に目が覚める)

・イライラ

 

自律神経面

・のぼせ

・めまい

・食欲がなくなる

・過食

 

そして身体的症状としては次のような症状が見られます。

・腹痛

・腰痛

・疲れやすい

・だるい

・乳房のはりや痛み

・頭痛、関節痛

・むくみ

・お腹が張っている

 

pmsという診断名がついていなくても生殖年齢女性のうち、70~85%は黄体期から月経にかけてこれらのいずれかの症状を経験しているとされています。

 

原因は?

pmsの具体的な原因はわかっていませんが、有力な説に女性ホルモンの関係があります。

女性には卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類の女性ホルモンが分泌されており、このホルモンが女性の性周期をコントロールしています。

黄体期の後半に突入して、妊娠していなかった場合には卵胞ホルモンと黄体ホルモンが急激に低下するのですが、このときに脳内のホルモンや神経伝達物質の異常を引き起こすと考えられており、これがPMSの原因といわれています。

また、この脳内のホルモンや神経伝達物質はストレスや生活習慣の乱れ、疲労なども関係していると考えられており、ホルモンバランスとこれらがPMSを引き起こしているものと思われているのです。

 

pmddは何?

pmsの症状が強い場合には、pmddという状態になります。

このpmddがどういった状態なのかを詳しくご紹介します。

 

pmddとは

pmddとは、月経前不快気分障害といい、premenstrual dysphoric disorderの略称でpmddといいます。

pmsの症状がより重くなった状態のことであり、2013年にうつ病と並び正式な病名となりました。月経がある女性の約5%程度がpmddと診断されているのです。

 

pmsとの違い

pmsとpmddの最大の違いは、心の症状にあります。pmsは身体の症状も出てきますが、pmddは身体の症状よりも心の症状が強く出てきます。

pmddは、抑うつ気分、不安・緊張、情緒不安定、怒り・イライラの4つが主症状となり、この症状によって対人関係や日常生活に支障をきたします。

pmsもイライラしたり落ち込んだりすることもありますが、日常生活や対人関係に大きな影響を与えないと考えています。

 

見分け方

pmddとpmsを見分けるためには、心の症状を見ることがポイントですが、どのような点をチェックするべきなのかを、診断基準を基に2つご紹介します。

 

1つ目は1年間の月経周期で症状が出ているかどうかです。pmsの場合は、生理周期によっては症状が軽かったりで無かったりすることもありますが、pmddの場合、直近の1年間は確実に症状が出現します。

 

2つ目は仕事、学校、通常の社会活動または他者との関係を妨げているかどうかです。pmsも学校や仕事を休みたくなるという思いはあるのですが、結果としては、日常生活は問題なく送ることができるケースが多いです。

pmddの場合は、仕事や学校に行けなくなったり、人間関係のトラブルが起こったりするのも特徴です。

 

これって病気なの?

pmsの症状がひどいとこれって病気なの?と悩まれるかもしれません。pmsの症状がひどいのは病気なのでしょうか?

 

pmsと似たような症状が起きる病気 

月経困難症

月経に伴って起こる病的な症状を月経困難症といいます。主な症状は、月経時もしくは月経直前よりはじまる強い下腹部痛や腰痛です。ほかにも症状が出やすい順として、腹部の張り,嘔気、頭痛、疲労や脱力感、食欲不振、イライラ、下痢、憂うつがあります。

ただ、月経困難症は月経開始とともに症状がはじまりますが、pmsは月経前に症状が出現し、月経と主に症状が改善するのでここが大きな違いとなります。

 

更年期障害

更年期障害とは、閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間の更年期のときに起こる更年期症状が強く出現している方のことをいいます。主症状としてほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗といった更年期特有の症状に加えて、めまい、動悸、胸が締め付けられるような感じ、頭痛、肩こり、腰や背中の痛みや疲れやすさが身体症状として出現します。さらに精神症状として、イライラ、情緒不安定、不眠や落ち込みやすくなったりやる気がなくなったりします。精神症状はpmsとよく似ていますが、pmsのように症状に1カ月単位の周期性がないという点が大きな違いになります。

 

うつ病

気分障害の1つとされるうつ病は、無気力、やる気の低下、落ち込みやすくなるという精神症状と、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が現れる病気です。

pmddとも混同されやすいのですが、こちらも月経の周期に左右されないという点が見分ける時のポイントです。

 

セルフチェック

自分はpmsによって症状が出ているのか、それとも病気によるものなのかが気になるという方は、ぜひpmsかどうかをセルフチェックしてみましょう。

・不安、緊張、興奮、イライラといった感情が出現する

・悲しくなったり、落ち込んだりする。全ての物事が憂うつとなる

・集中力に欠ける、あるいは欠けていると指摘された

・常に眠く、疲れやすい

・疲れやすい

・お腹がすきやすい

・通常と睡眠リズムが異なる

・乳房のはりや痛みがある

・頭痛や腰痛がある

・体重増加や体のむくみを感じる

 

これらに加えて生理が来ると上記の症状が解消されるという場合はpmsである可能性が極めて高いといえます。生理が来ても症状が改善されないという時には別の病気が疑われます。

 

クリニックで相談

症状が辛いという場合には1人で悩まずにクリニックへ相談しましょう。そもそもpmsだと思っていたものが別の病気である可能性もあります。

クリニックへ相談して正しい治療を受けるだけで症状が劇的に改善することもあるので、1人で悩まずに積極的に専門家を活用していきましょう。

 

対策は?

pmsは実は対策をすることが可能です。ここからはpmsの対策についてまとめました。

 

ピル

pmsを改善する方法として、ピルの服用があります。Pmsの症状改善目的の場合は低用量ピルの服用で高い効果が期待できます。

低用量ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンが少量ずつ含まれているので、低用量ピルを服用すれば少量ずつホルモンが補充している状態となり、急激に女性ホルモンが減るということはありません。

その結果、pms症状が消失したり、症状が和らいだりするのです。

特に中等症以上のpmsやpmddの方においてはピルをはじめとした薬物療法での対応が必須とも考えられています。

 

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注意点

ピルには今回ご紹介した低用量ピル以外にも中用量ピルや超低用量ピルなどがあります。pmsの症状改善には低用量ピルが効果的とはいえ、医師の診察によっては他のピルが効果的なこともあります。

ピルは産婦人科あるいは婦人科の意思から診察を受けなければ処方をしてもらえません。そのため、まずは、医師に相談をしてみましょう。

また、副作用として不正出血をはじめ、嘔気、体重増加、気分の不快などが出現します。さらに、低用量ピルを服用すると血液が固まりやすくなるため、深部静脈血栓症になるリスクが高まります。

特に、肥満の方や喫煙習慣のある方では深部静脈血栓症の発症リスクが高まるので必ず医師へ相談してから使用しましょう。

 

ピル以外の方法

ピル以外でpmsをラクにする為の方法は、サプリの摂取や生活習慣の見直しです。

サプリそのものにpmsを根本的に改善する効果はありませんが、PMSを誘発する因子に食生活の乱れがあるという点から、サプリを活用して栄養状態を改善することは、pms発症もしくは悪化の可能性を少しでも防げるのではと考えられています。

PMSによる身体の不調にはビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB2といったビタミンB群、心の不調にはカルシウムやマグネシウムの摂取が良いとされています。

また、日常生活も見直していくことが必要です。生活習慣について特に重視したいのが睡眠時間・食生活に加えて、体を温めること、適度な運動です。

睡眠については、人によって睡眠のリズムや満足育睡眠時間が異なりますがpmsの方の約7割が睡眠の質に満足できていないとしています。ですので、月経前はなるべく早く就寝し、寝る前にスマホのブルーライトなどを浴びないようにしましょう。

食事については最も見直していくべきものです。サプリでご紹介している栄養を積極的に摂りながらもバランスの良い食事を心がけましょう。

特に、毎食片手一盛りのタンパク質食材を取り入れつつ、野菜でビタミンやミネラルを補えると良いです。

また、入浴習慣によって症状の強さに影響が出るということも分かっています。ゆっくりと湯船につかって子宮周りを温めたりお風呂でリラックスしたりすることも、pms改善のための対策へつながります。

さらに、ジョギング、ウォーキング、水泳、エアロビといった有酸素運動はpms改善効果が期待できることが調査結果でもわかっているので休日などを活用して運動をしていくのも良いでしょう。運動が苦手という方はヨガなど自律神経を整えるものもおすすめです。

 

まとめ

pmsの症状が重いと、他に病気があるのではないかと不安になってしまうかもしれません。

pmsの症状が重くなった状態であるpmddやpmsと類似した精神状態となるうつ病は素人では鑑別がかなり難しくなります。ですので、まずは医療機関を受診して今の自分の状態をチェックしてもらいましょう。

 

そのうえで、ピルを活用したり日常生活を見直したりしていくことで、pmsの症状をやわらげていくことができるかもしれません。無理せずに自分の生理周期や体と向き合ってみてはいかがでしょうか。