ピルとは?PMSや生理周期改善、避妊効果があるって本当?!メリデメ・体験談など徹底解説します!

Detail

ピルとは?PMSや生理周期改善、避妊効果があるって本当?!メリデメ・体験談など徹底解説します!



様々な症状があるときに、ピルを勧められたことはありませんか。
気にはなっている方も多いかもしれませんが、実際にどのようなものなのか、どうやって手に入れたら良いのか、そして副作用は無いのかなど、気になることも多いかもしれません。この記事ではピルについて解説します。

ピルとは

ピルはどのようなものなのでしょうか。
調べてみると、いくつも種類があってどのように使ったら良いのか分からないという方もいらっしゃると思います。

ピルはどのように作用するのか解説しましょう。

ピル概要

女性には生理を中心とした性周期が存在します。
性周期は排卵と、子宮内膜の発達・脱落によって妊娠をするためのシステムとして28日程度を一つの周期として存在しています。
この性周期をコントロールしているのが女性ホルモンになります。

女性ホルモンにはエストロゲン、プロゲステロンという2種類が主なものとして存在します。いずれも卵巣から分泌されますが、その分泌には脳から分泌される、女性ホルモンの分泌をコントロールするホルモンと、卵巣自体の発達の周期によってコントロールされています。

ピルは、エストロゲンとプロゲステロンを合わせた製剤です。内服して外部から補充してやることで、これらのホルモンの分泌をコントロールすることで性周期を調節し、種々の症状の改善を期待します。

期待効果

実際にピルを内服することで期待できる効果にはどのようなものがあるのでしょうか。

ピルを服用することで期待できる効果としては、まず避妊があります。
後述しますが、アフターピルというピルは妊娠の可能性を回避するために、直後に内服する事で効果を得る薬です。
また、その他のピルも性周期をコントロールしながら排卵を抑制することで、避妊効果を得る事ができます。

他には生理に伴う特有の症状である生理痛や、月経前症候群(PMS・生理前に起こるイライラなど)を緩和する事も期待できますし、不安定な性周期をコントロールし、一定のタイミングで生理を起こすこともできます。

他にはニキビなどの肌荒れの改善、卵巣癌と子宮体がんのリスクを減らすような効果も期待できます。

ピルの仕組み

ピルはエストロゲンとプロゲステロンの合剤と解説しました。また、エストロゲンとプロゲステロン、脳からのホルモンによって性周期が期待されるとも解説しました。

月経の頃にはエストロゲンやプロゲステロンはあまり分泌されていません。そのため、脳からはエストロゲンを分泌するよう命令するホルモン(FSH)が分泌され、エストロゲンの分泌が増加します。
エストロゲンが血中で多くなると、今度は脳から卵子を分泌させるホルモン(LH)が分泌されます。
LHの作用で排卵が起こると、卵巣からは今度はプロゲステロンが多く分泌されるようになります。

エストロゲンが多く分泌されていると、子宮内膜は増殖し、受精した卵子が着床して妊娠できるような準備が整います。
しかし排卵後、妊娠しなければ子宮の内膜は脱落し、月経となります。

この機序の中で特徴的なのは、エストロゲンが増加するとFSHの分泌は減少します。また、プロゲステロンが増加するとLHの分泌が減少します。

ピルはこの仕組みを利用し、エストロゲンとプロゲステロンを内服で補充、そして一定期間内服した後に休薬することでFSHとLHの分泌を抑制し、卵巣からのエストロゲン、プロゲステロンの分泌を抑制することで性周期を人為的にコントロールします。また、エストロゲンやプロゲステロン、FSH、LHの血中濃度が大きく上昇しなくなりますから、子宮内膜の発達も抑制され、排卵も起こらなくなります。

このようにしてピルは避妊効果の他、種々の性周期に伴う症状を抑えるのです。

ピルの種類

上記の様な機序でピルは作用し、効果を得ますが、用量を変えることで効果を様々に変えることができます。
どのようなものがあるのでしょうか。そして、副作用はどのようなものがあるのでしょうか。

ピルの分類

ピルには超低用量ピル低用量ピル中用量ピルアフターピルという4種類が利用されています。

低用量ピルは、エストロゲンの量が0.05mgより少ないものと定義されています。このピルは、21日内服して7日間休薬するという飲み方を続けることで効果を得ます。
内服中は体内からのホルモンの分泌を抑えます。その間、薬剤に含まれるエストロゲンの効果で子宮内膜は増殖して肥厚しますが、低用量ですので元々の性周期で見られるほどの子宮内膜の発達は起こりません。
そして休薬期間になると、子宮内膜の増殖が抑制される事で脱落してきます。一般的な生理と同じ反応ではありますが、子宮内膜の増殖は少量ですから、出血量や生理痛、PMSなどの症状は軽度となります。また、排卵は起こしませんので避妊効果も得られます。

●近年臨床利用されるようになった超低用量ピルは、エストロゲンの量が0.03mgより少ないものとなります。
この量だと避妊に対する効果は不十分ですが、強い月経痛や出血量が多い月経困難症、あるいは子宮内膜症に伴う症状を抑える効果が認められます。
これらの病気に対する治療として、保険適応となるのも特徴です。

中用量ピルは、エストロゲンの量が0.05mgより多いピルになります。
もちろん低用量ピルより効果が強いと言うのもありますが、それに加えて生理的なエストロゲン分泌に近い分量の補充をしますから、月経を人為的に起こすことができるため、月経の時期をずらすために使うことも可能です。

アフターピルは、プロゲステロンを主成分としたピルです。
アフターピルを内服するとプロゲステロンが急激に増加することで、排卵が一時的に抑制されるという特徴があります。
個人差はありますが、だいたい5-7日排卵を遅らせます。
精子の寿命がだいたい3日から7日ですから、精子がいなくなってから排卵が起こるようにでき、妊娠を回避する事ができます。ただし、精子が残存したり、排卵がやや早めに起こったりといった事で、受精してしまうこともあり、妊娠することもあります。
避妊効果は72時間以内の内服で約84%程度と言われています。

副作用

ピルの副作用としては、悪心、嘔吐、不正出血、頭痛、乳房の張りなどがあります。この症状は、飲み始めに起こる事が多く、定期内服を続けると2-3クール程度で軽減してくることが多いとされています。また、浮腫(むくみ)もよく起こります。

また、重篤な副作用として血が固まりやすくなると言う事があり、血栓という血の塊ができてしまうことがあります。そのため、喫煙をしていたり、何らかの病気があったりして血が固まりやすい場合には内服できなくなります。

副作用が出たら?

副作用が出た場合、軽いものであればそのまま内服を続けることが多くなります。内服し続けることで症状が緩和してくることが多いからです。

しかし、血栓症であったり、それ以外の副作用でも非常に重度な症状が出てきたりした場合には内服を中止する必要があります。

ピルの入手方法

ピルを入手しようとした場合はどのような方法があるのでしょうか。

クリニック受診 or オンライン診療

女性の性周期に関わる薬剤ですから、基本的には産婦人科での処方を受けることになります。

しかし、ピルの処方は基本的には自由診療であるため、オンライン診療が認められており、オンラインで医師の診察を受けて処方を受けることができます。また、最近では感染予防のために保険適応の疾患でもオンライン診療が認められている場合がありますから、超低用量ピルの保険適応処方もオンラインでの処方が可能になっています。

それぞれのメリット・デメリット

産婦人科を受診して処方される場合は、実際に対面して話しを聞くことで様々な診察も受けることが出来、何らかの異常を見つけてもらいやすいという利点があります。また、薬剤の送料もかかりませんから、安価に済ませることができる場合があります。

しかし一方で、毎回受診をしなければならないという事から外出を必要としますし、クリニックでは受診時間が決まっていますからその時間に受診をしなければならないという制限があります。

オンライン診療はそれらの特徴が真逆です。会社にもよりますが、24時間対応しているところもあります。
しかし送料がかかる場合がありますし、診察が対面ではありませんから異常に気づきにくく、思わぬトラブルを引き起こす場合もあります。

一長一短ですので、好みの方法を選択されると良いでしょう。

オンライン診療でお勧めなのは?

ピルのオンライン診療の場合、様々な観点からお勧めのところが決まります。

やはり気になるのが値段だと思います。ピルは自由診療ですから、サイトによって値段が異なります。また、診察料や送料が無料の場合もありますので、それらの観点から選ぶことができるでしょう。

また、前述の通り診察時間もサイトによって異なります。

よく利用されるオンライン診療のサイトとしては、「メデリ ピル」「スマルナ」「DMMオンラインクリニック」「クリニックフォア」などがあります。
ぜひとも比較し、ご自身に合ったサイトをお選びください。

なお、診察時間ですが、メデリ ピルは10時から21時、スマルナは24時間、DMMオンラインクリニックは8時から22時、クリニックフォアは9時から21時になります。ご自身の都合に合わせて選ばれると良いでしょう。

ピル服用者の体験談

まとめ

ピルについて解説をしてきました。この記事をまとめましょう。

ピル概要

ピルは女性ホルモンの合剤です。種々の種類があり、避妊効果の他、月経に伴う諸症状を抑えることができます。
目的によって必要なピルを選択する事ができます。

世界では標準的な薬である

日本ではピルというとまだまだアフターピルのイメージが強いのが現状です。
しかし、世界的には低用量・中用量ピルによって生理をコントロールすることは非常に良くされている治療です。
今後、日本でも使用される頻度はますます増加してくると思われます。

まとめ

ピルについてまとめました。
まだまだピルの使用について不安に思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、特徴をご理解頂けたでしょうか。
避妊目的にももちろんですが、生理で悩みがある方はぜひともご検討されることをお勧めします。

一覧へ戻る